トップメッセージ

オタフクソース株式会社 代表取締役社長
佐々木 孝富

第5次中期経営計画、
3年目の現在地とこれから

Q. 第5次中期経営計画も3年目を迎えました。
この2年間をどのように振り返りますか。

変化の大きさを実感すると同時に、私たち自身の力を改めて確認できた2年間だったと思います。
少子高齢化が進む一方で、社会はインフレ経済へと大きく変化しました。原材料やエネルギー、人件費など、さまざまなコストが上昇し、企業を取り巻く環境はこれまで以上に不確実性の高いものとなっています。
こうした時代に、お客様が求めるのは、単に「安いもの」ではなく、「本当に必要なもの」「そこに価値を感じられるもの」です。だからこそ私たちは、環境変化を受け身で捉えるのではなく、新しい価値を生み出す機会として捉え、さまざまな挑戦を進めてきました。
その中で改めて感じたのが、「人の力」の大きさです。部門や立場を越えて知恵を出し合い、時にはこれまでのやり方を変えながら、一つひとつ課題に向き合ってくれました。
ナカガワ長崎新工場や日光工場など、生産基盤への投資も進みました。一方で、人財育成やデジタル活用、新たな事業への挑戦など、目に見える設備だけではない「未来への投資」も進めてきました。
この2年間は、将来の成長に向けた土台をつくりながら、Otafukuグループとして次のステージへ進むための力を蓄えてきた期間だったと考えています。

Q.この2年間で最も大きな成果は何でしょうか。

私が最も大きな成果だと感じているのは、社員一人ひとりの成長です。
変化の激しい環境の中で、「できない理由を探すのではなく、どうすればできるかを考える」。そうした姿勢が、確実に組織の中に根付いてきたと感じています。
また、AIをはじめとするデジタル技術の活用も進んでいます。新しい技術を自ら学び、仕事の進め方を変えたり、生産性の向上につなげたりする社員を見ると、私たち自身が変化していることを実感します。
第5次中期経営計画では、CDP(キャリア・ディベロップメント・プログラム)をはじめ、教育機会の充実やキャリア形成の支援、多様な働き方を支える環境づくりにも取り組んできました。
もちろん、制度や仕組みはまだ完成したわけではありません。しかし、「社員が安心して働き、挑戦し、成長できる会社」に向けて、一歩ずつ前進しています。
人への投資はすぐに数字として表れるものではありません。しかし、企業の成長を支えるのは、最終的には人です。
一人ひとりが学び、成長し、その力をチームの中で発揮する。その積み重ねが、Otafukuグループの未来をつくっていくと私は考えています。

Q. 事業での成果と、今後の展望について教えてください。

国内事業では、ナカガワ長崎新工場や日光工場への投資を進め、生産基盤については一定の目途が立ってきました。これらは単なる設備投資ではありません。将来にわたってお客様へ商品を安定してお届けし、さらに成長していくための経営基盤への投資です。
これからは、整えてきた基盤をしっかり活用し、効率化や生産性向上、そして新たな成長へとつなげていきたいと考えています。
海外についても、中国、マレーシア、アメリカを中心に、着実に事業を成長させてきました。
これまでは業務用事業を中心に、それぞれの国でお客様との関係を築き、基盤を整えてきました。これからは、各国の食卓へオタフクブランドと日本の食文化の価値を届ける、市販用ビジネスという新たなステージに挑戦していきます。もちろん、簡単ではありません。試食販売を行ったり、冷凍食品を普及させたりと、地道な取り組みの積み重ねが必要です。
しかし、食文化は、そうした一つひとつの体験から広がっていくものです。
「世界の食卓へ、新しい食文化を届けたい」。その社員一人ひとりの想いと情熱こそが、海外事業をさらに成長させる原動力になると考えています。
そして私は、挑戦する社員が思い切り力を発揮できる環境を整え、その成長と活躍を後押しすることが、大切な役割だと考えています。

Q. 中期経営計画のテーマである「食の未来を共創」について、どのような手応えを感じていますか。

この2年間で、「共創」という考え方は、少しずつ組織の中に浸透してきたと感じています。
部門を越えて一緒に考える機会が増え、これまでにはなかった発想や取り組みも生まれています。もちろん、すべてが順調に進んだわけではありません。形になったものもあれば、思うように進まず、途中で見直したものもあります。
私は、それも大切な経験だと思っています。挑戦しなければ、成功も失敗もありません。まず一歩踏み出し、やってみる。そして、結果から学び、次の挑戦につなげる。その繰り返しが、会社を強くしていくのだと思います。
今年度からは、社内起業チャレンジプログラムも本格的にスタートします。社員が持っている「こんなことができたら」「こんな価値を届けたい」という発想や情熱から、新しい事業や価値が生まれることを期待しています。
創業以来、私たちは「食を通じて笑顔を広げる」ことを大切にしてきました。その原点を大切にしながら、社員同士、お客様、地域、そして国内外のさまざまなパートナーと力を合わせ、これからの食の未来を共につくっていきたいと思います。

Q. 最後に、本年度への抱負をお聞かせください。

本年度は、第5次中期経営計画の3年目。これまで積み上げてきたものを、具体的な成果へつなげていく重要な一年です。
人財育成、生産基盤の強化、海外事業の成長、そして共創への挑戦。これまで取り組んできた一つひとつを、次の成長へとつなげていきたいと考えています。
ただ、私は「成果を出すこと」だけを求めているわけではありません。
大切なのは、社員みんなが自分の仕事に誇りを持ち、仲間と力を合わせながら、より良いものを生み出していくこと。その結果として、お客様や社会に新しい価値を届け、それが成果につながるのだと思っています。
これまで積み上げてきた力を自信に変え、変化を恐れず、新しい価値創造に挑戦する。オタフクらしさを大切にしながら、国内外のより多くの皆様へ「笑顔」と「福」を届けていきます。
そして、その先にある新しい食の未来を、皆様と共につくっていきたいと思います。
ぜひ、これからのOtafukuグループにご期待ください。

2030年ビジョン 笑顔をデザインする会社に
スローガン 小さな幸せを、地球の幸せに。
第5次中期経営計画 「食の未来を共創」 ~共感・連携・イノベーション~
4つの基本方針 I. 社員が更に活躍できる環境整備
II. 成長の継続、収益性の向上
III. 新たな市場開拓、新たな商品・事業強化
IV. 環境への配慮